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目のかゆみを伝える脳内のしくみを解明

<概要>
本学生活環境科学系生活健康学領域の高浪景子准教授(前国立遺伝学研究所マウス開発研究室助教)と生活環境学部心身健康学科生活健康学コースの橋野 碧 学部生と国立遺伝学研究所マウス開発研究室の小出 剛准教授、長岡技術科学大学物質生物系の霜田 靖准教授、岡山大学学術研究院環境生命自然科学学域(理)の坂本浩隆教授の共同研究チームは、マウスの結膜炎モデルを用いて、脳幹の三叉神経脊髄路核尾側亜核(Sp5C)におけるガストリン放出ペプチド(GRP)とGRP受容体が目のかゆみの伝達に関わることを見出しました。

 花粉症などのアレルギー性結膜炎では目の強いかゆみを伴いますが、これまでからだのかゆみに比べて顔のかゆみが伝えられるしくみは不明でした。本研究グループは、目にかゆみ刺激を受けると、脳幹のSp5C表層の神経が特異的に活性化され、この領域に発現するGRP受容体の神経の活性化が起こることを見出しました。また、この領域にGRPを投与すると、実際には目にかゆみ刺激がないにも関わらず、目を強く引っ掻く行動がみられ、脳を刺激することで目にかゆみが誘発されることを見出しました(図)。また、Sp5CのGRP受容体発現細胞を障害すると、一部の目のかゆみ刺激に対する引っ掻き行動が抑制されました。ここから、目を含む顔のかゆみの伝達にGRPという神経ペプチドホルモンとその受容体が関与することを明らかにしました。

図1:纏向遺跡の図(図)脳幹Sp5CにGRPを投与してGRP受容体(GRPR)を活性化させると、目や顔を強く引っ掻く行動がみられる。

本研究は、日本学術振興会(JSPS)科研費(19K06475, 22K06058, 22H0265)、国立遺伝学研究所公募型共同研究NIG-JOINT、武田科学振興財団ライフサイエンス研究助成、情報?システム研究機構、奈良女子大学の支援を受けて行われました。
本研究成果は、2023 年 11 月 30 日付で、国際科学雑誌「Frontiers in Molecular Neuroscience」にオンライン掲載されました。

詳細(プレスリリース本文)は こちら

Function of gastrin-releasing peptide receptors in ocular itch transmission in the mouse trigeminal sensory system.
Frontiers in Molecular Neuroscience 16: 1280024, 2023. DOI: 10.3389/fnmol.2023.1280024 
Keiko Takanami, Masaya Kuroiwa, Ren Ishikawa, Yuji Imai, Akane Oishi, Midori Hashino, Yasushi Shimoda, Hirotaka Sakamoto, Tsuyoshi Koide